「出会い系サイトにはどんな怪しい人が潜んでいるか、わからないから不安」
と思う人は多いでしょう。
SNSの普及が進む中、現れたのがpairs、omiaiといった「フェイスブック連動型」の出会い系アプリ。
昔とは違い、セキュリティの高さがユーザーに安心感を与え、一部サイトはユーザー数が450万人を突破、恋活婚活に幅広く使われるなど人気を博しています。
その一方で、犯罪に近い行為や悪質サイトへの誘導など、危険な出来事に巻き込まれる人も後を絶ちません。
連動アプリの特徴や利点を紹介しつつ、そこに潜む危険性も解説します。
Facebook出会い系アプリとは?
アプリを登録する際に、Facebookにあらかじめ登録してある情報をFacebookに手渡すアプリのことをさします。情報提供するのは友達リスト、メールアドレス、交際ステータス、誕生日など。出会い系サイトにFacebookの登録情報を手渡しても、サイト側が利用者の名前を使ってFacebookに投稿することは決してありませんから、安心して使うことができます。
Facebookユーザーにとっての人気アプリは「pairs(ペアーズ)」「omiai」が有名。
多くのブログ記事で、恋活・婚活マッチングサービスのおすすめランキング上位にあります。
他にも「タップル誕生」「tinder」など、大手企業やベンチャー、外国資本まで、恋活、婚活サイトに参入している企業はさまざまあります。
これらの恋活アプリのうち、pairsは会員数が450万人、omiaiは150万人をそれぞれ突破しました。
恋活婚活パーティーや街コンに参加したり、結婚相談所を使うことなく、気軽に異性とつながりを持てるのは楽ですよね。
Facebookは原則的に複数アカウントを持つことを禁じています。
マッチングアプリをFacebookアプリとして使うことで、事実上の「本人認証」をしているんですね。
出会い系サイトは、原則一人当たり1アカウントしか使えないFacebookの仕組みをうまく使っていると言えるでしょう。
・プロフィールをFacebookと連動させ、アプリに反映
では、Facebook連動アプリは具体的にどうやってFacebookと連動させるのでしょうか。
リクルートグループが提供している出会い系サイト「マッチブック」を使い、Facebookと連携させる方法を示します。
「登録する」ボタンを押すと、サイト側が受け取る情報を確認する画面に移動します。この画面から青色の「ログイン」ボタンを押すと、Facebookの個人情報をサイト側に渡すことを承認したとみなし、個人情報はFacebookを介してマッチブックに渡されます。
Facebook連動型の出会い系サイトで他の人のプロフィールをのぞくと、居住地や血液型に加え、Facebookの友達の数も表示しています。昔の出会い系アプリで証明できたのはせいぜい年齢と性別程度でしたが、現代の出会い系アプリはSNSと連携させることで、本名以外の個人情報を、差し支えのない程度に公開できるようになりました。
出会い系サイトが利用者から得る「友達リスト」は、利用者がどれぐらいの友達の数を抱えているのかを把握するために提供する情報。Facebook上の友達に通知されて「あの人は出会い系サイトを使ってるんだ…」とバレることはないので、安心して使いましょうね。
・信頼度や安心度が高い
利用者がFacebookに手渡す個人情報の中に「既婚」「未婚」などの交際ステータスがあります。
既婚者が浮気をしようと出会い系サイトに登録しようとしても、既婚者の登録は厳しくお断りしています。
そのため、Facebook連動型の出会い系サイトはそもそも既婚者が登録できない仕組みですし、Facebookのシステム構築の仕組みから、そもそも独身のユーザーには表示されているFacebook広告が、既婚者には見えないようになっています。
また、Facebook上の友達の人数を表示しれくれることも安心につながっています。多くの出会い系サイトの利用ガイドでは、友達の人数が10人以下の会員は「あまり信頼しないほうがいいかもしれません」と注意しています。たしかに、Facebookに友達が数人しかいないアカウントは何回も作り直すことができますよね。友達が極端に少ない利用者アカウントは、業者が作ったアカウントでないか疑ってみたほうがいいですね。
お互いが「いいね!」を押して「マッチング」が成立すると、2人だけがやり取りするメッセージ欄が登場。Facebookのメッセンジャーや、LINEのメッセージ機能と似たような画面を用いて異性とやり取りをします。マッチングした二人の間で信頼が深まり、もっとお互いのプロフィールを知りたくなったら、もともと連携させてあるFacebookのプロフィールページをお互いに開放し、見せ合う機能もあります。
・登録は無料のものが多い
Facebook連動アプリのほとんどは、登録や基本機能の利用料金はかかりません。気に入った異性に「いいね!」ボタンを数回押すのなら無料であることがほとんどです。その代わり、特定の機能を有料にしています。この特定の機能は、メッセージのやり取りなど「見られないけど見てみたい」性質のものが多く、ついつい課金に走ってしまいます。
pairsのメッセージ欄を例に挙げましょう。マッチングした相手からメッセージが来ていることはわかるものの、メッセージの内容は読むことができません。
また、有料会員をやめて無料会員になっても、写真のようにメッセージ欄が見られなくなってしまいます。上の画像から「メッセージを開放する」ボタンを押すと、有料課金の手続きページに進んでしまいます。この課金の仕組みはもちろん詐欺ではありませんが「課金してでも見たい」と思わせる巧妙なやり方ではあります。複数の出会い系アプリに無料会員としてログインしてから「もっと見たい」と課金を重ねてしまうと、アプリによっては課金額がふくらんでしまうので注意しましょう。
・やりとりするには月額定額課金
有料登録すると、金額に応じてポイントが付与されます。メッセージを交わすことができるほか、ポイントを使って「いいね!」を押す回数が増えます。そのほか、自分のプロフィールを閲覧した人を確認できる「足あと」機能や、共通の趣味を持つ人たちを検索する機能が付くマッチングアプリもあります。異性が出会い系サイト、アプリを起動した時に自分のプロフィールが上位で表示されるなど、出会いのチャンスは広がることでしょう。
サイトによっては「メッセージを1通送るごとに課金が必要」というアプリ、サイトもあるでしょう。毎月決められた額でメッセージ送り放題のサイトのほうが安心だと言えます。その理由は業者やサクラ。1通1通のメッセージが短く、短いやり取りにいちいち課金されていてはこちらの財布がもちませんよね。
「tinder」のように事実上の無料アプリも存在しますが、男女比がいびつになるのが難点。特に男性にとっては登録者数が多く、女性会員も多い有料アプリを使うと、理想の女の子や結婚相手が見つかる可能性は高まるでしょう。
・マッチングは主に写真
相手に「いいね!」を押す判断材料はいろいろありますが、一番はやはり写真。主に容姿で「いいね!」を押すか決めます。恋活、婚活アプリにプロフィール写真を載せるかは任意ですが、顔写真を載せるのがベスト。顔写真があるほうが、相手に信頼感を与えてマッチング数も増えていくことでしょう。逆に、プロフィール写真に顔写真を載せていなかったり、写真の数が少なかったりした場合は、異性から顔写真の掲載を求めるリクエストが送られる場合もあります。
・アプリによっては外国人が多い
外国で生まれ、輸入された出会い系サイトは外国人の登録者が多めです。外国発祥の出会い系サイトで代表的なのは「tinder」です。
tinderは無料登録ができて、課金も必要なく無制限にメッセージを交わすことができます。
特色はGPSを使って異性や友達を紹介すること。自分がいる位置情報を用いて、近場にいる異性を紹介してマッチングにつなげるアプリです。
pairsやomiaiと同様にFacebookに登録している情報を手渡すことで信頼性を上げています。
ただ、外国発祥なだけに、アプリ利用者のほとんどは外国人。日本にも外国人旅行者や労働者が増えてきましたから、外国人が多く紹介されるのも自然な流れかもしれませんね。
来日している外国人は日本語を学ぼうと躍起になっていますから「英語を使わないと!」と気張る必要はありません。
気軽な気持ちでアプローチしましょう。
また、外国人と交流を持つことで、外国語を学ぶきっかけにもなるかもしれませんね。
・Facebook上の友達にはばれない
友達から「出会い系アプリを使ってるの?」と、イヤな目で見られたことはありませんか?
たしかに、出会い系サイトを使っているのを友達に告げるのは気が引けますよね。でもFacebook連動型のサイト、アプリはFacebook上の友達を把握し、その友達が仮に同じ出会い系サイトを使っていたとしても互いを表示させない仕組みを取っています。これなら、出会い系サイトを使っていることが他人にバレないので安心ですよね。
ただ、Facebook上の「友人の友人」を表示させないようにする機能はあまりないのが実情。
Facebookで友達になるほどではないけれど、顔と名前は知っているような知り合いにバレてしまうと恥ずかしいですよね。Facebookで使った写真や、明らかに自分が特定される写真は使わないほうがいいでしょう。また出会い系サイトを使っていることがバレてしまうため、Facebookページには、むやみに「いいね!」は押さないほうが身のためです。
・弁護士相談サポートがあるものも
出会い系アプリの中には、弁護士の相談サポートが受けられるサービスもあります。
pairsの場合は「プレミアムオプション」に加入している場合に限り、弁護士によるサポートを受けることができます。pairsは、お金の貸し借りやストーカー行為、暴力事件、恐喝事件、高額商品の購入を迫られることを具体的なトラブルとして想定しています。このサポートは、pairsと契約した弁護士が、相談費用のうち10万円を補助してくれる仕組み。プレミアムプランに入っていても、pairsの運営会社「エウレカ」と関係のない弁護士に相談した場合は相談費用は補助されないので気を付けましょう。
安心感を逆手にとった悪質な手口
Facebookのデータを活用してマッチングを手助けする出会い系アプリ。しかし、Facebookと連動させてもメリットばかり…というわけでもありません。会ったことのない人と最初からやり取りするのは、当然リスクもつきまといます。よくあるトラブルと対策を紹介しましょう。
・友達の友達だと偽る
自分が住んでいる地域を告げると「●●君と知り合いじゃない?」と聞いてくるパターンは、ともすると「友達の友達なんじゃ?」と親近感がわくかもしれません。
でも、そんな気持ちを抱くのは禁物。
「知り合いの知り合い」であることは間違いありませんが、業者が狙っているのはあなたの個人情報ではなく、共通の知人の個人情報。直接の被害をこうむるわけではありませんが、他人に迷惑をかけてしまうことには変わりありません。「友達の友達」の話が頻繁に来るようになったら、それとなく話題を変えながら、個人情報を奪う目的でアプローチしていないかチェックしたほうがいいかもしれませんね。
・LINEでのやり取りを希望してくる
マッチングが成立すると、アプリ側が用意したメッセージ機能を用いてやり取りをします。
そのとき、メッセージの一通目で「LINEのほうがやり取りをしやすいから、LINEでメッセージを交わしましょう」と誘ってくる場合があります。
たしかに、出会い系アプリのメッセージ機能はLINEの機能と比べてサクサク動きにくい側面もあるため「LINEでやり取りしたほうが楽」と思う気持ちは理解できます。
でも、一番最初のコンタクトからLINEアカウントを交換するのは感心できません。
まずはサクラでないか確認するために、出会い系サイトのメッセージ機能で数回やり取りをし、機械的で不自然なメッセージが送られてこないかを確認してからLINEに誘導したほうが無難かもしれません。
・悪質サイトへ誘導
早々からLINEを交換するのをやめたほうがいいのは、LINEのメッセージを介して悪質なサイトに誘導してくる可能性ががあるからです。
特にプロフィール欄で「私はFXで稼いでいます。興味のある人だけメッセージをください!」とお金をもうけている自慢をしてきたり、特定の宗教やライフスタイルをオススメしてくる異性には注意。
マッチングが成立してから悪質なサイトに誘導される可能性もあるでしょう。
Facebookの友達が多すぎる場合も要注意。 中にはそれだけ多く友達を抱えている利用者もいないわけではありません。
ただ、友達が多い場合は、むやみやたらと友達申請を送り、その人脈の多さからネットワークビジネスに手を出している可能性もゼロではありません。
業者や悪質な会員に引っかからないためには、どんなに信頼のおけそうな異性からURLが送られてきても、リンクを踏まないこと。
待ち合わせ場所を提案するときに送られてきたURLを見るのではなく、お店の名前を聞き出し、自分でGoogle検索するぐらいの慎重さはあってもいいかもしれません。
まとめ
Facebookとデータ連動した出会い系アプリは、他のアプリと比べれば比較的業者やサクラも少なく、安心して使えます。
ただ、それでも個人情報を抜き取ったり、悪質なサイトに誘導する業者も多く存在しているのが現状。
マッチングした相手とやり取りする間に「違和感がある」と感じたらすぐにメッセージを止めて、同じトラブルに巻き込まれているユーザーがいないかネットを必ずチェックしましょう。
マッチング率を増やして、よりよい恋愛や結婚につなげていきましょう。